鹿の角を貰って来てストレートレザーのスケールを作ってみる事にしました。
当たり前ですが工作用にちょうど良く真っすぐになっている事はなく、この曲がりが後に問題になります。
だいたいの長さを鋸で切って、電動ハンドツールの鋸を使って2つに割りました。もう、この時点でギブアップしそうな気分です。思っていたよりも硬く、割ってみると髄の部分が現れました。
それっぽい形に電動工具を使って削りました。一度水に浸けて柔らかくしてからバイスで挟んで、なるべく反りを修正しようと試みます。
挟んだ角を良く見ると当然ですが左右で厚みが違います。外面を削って、更に内面の髄を削って形を左右均等にしなくてはいけません。
その結果、片面は「焼きちくわ」。
もう片面は「生ちくわ」となりました。
実際に鹿の角を削ってみると凄く加工がしにくい。削るには硬く、場所によって硬さが違い、曲がっていて、中に髄があるので削るのにも限界があります。そして、結果として「焼き」と「生」が出来上がりました。
もう少し、想像力があれば切り出す場所を慎重に選ぶ事が出来たのでしょうが、正直2度とやりたくありません。
さて、鹿の角の色が付いた部分、ここでは「焼き」の部分と表現しますが、アレって洗うと薄くなっていくって知ってました?ゴシゴシ擦ると角が白くなっていくので汚れているんですね。風呂とか入ってないですもんね。
あまりにも色が薄くなって味気ないので仕事で使うヘナで染めてみました。「焼き」が更に濃くなって美味しそうです。焼きちくわの細い部分が黒いのは、削ったら髄が出てきてしまいました。コゲちくわです。
角って爪と同じで濡れると水分を含みます。最後に透明塗料で防水コーティングして仕上げました。
鹿角スケールが似合いそうなストレートレザーがあれば、ピンを打って合わせてみようかと思います。
疲れました。