だもんで、だで、だがや。

名古屋市天白区の理髪店【タンデム】店主雑記

モペッドをカスタムするぞ。その4 クランクシャフト組み込み失敗編

我が愛車プジョー・ヴォーグ。そのカスタム計画の4回目。

昨年末の出来事です。

今回は教訓として、戒めとしてエンジン童貞のありのままをご覧ください。

そう、皆さん期待の失敗です。

 

これは何?エンジンケースに斜めに収まったクランクセット&ベアリングです。
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年末のハードワークにひと時の憩いを求めて、1時間ほど早く出勤して余計な事をやらかしました。

「エンジン腰下を完成させて年を越すのだ。」と訳の分からぬお告げが下りてきたので、オイルシールをエンジンケースにぶち込んで「次は先日のクランクセット&ベアリングを。これが終われば仕事に集中して年末モードもピークよ!」と勢いにのってやったら失敗しました。

クランクセット&ベアリングを冷凍庫に入れて冷やして、ケースはバーナーで温めて・・・、先日の成功で楽勝気分の朝でした。

斜めにはまり込んだベアリングは入れる事も抜く事も出来ません。ズブズブの不倫か。

まだ、冷えているコンロッド。温もりの残るエンジンケース。

そっと物置に仕舞って無かった事にしました。

 

が、仕事をしていてもテンションは下がる一方。年末らしさも出てきた世間の活気とは正反対です。意を決してお世話になっているバイク屋さんに電話をしました。以前話した時には「得体のしれないバイクの様な乗り物は勘弁してくれ。」という素直な意思表示を確認していたので気が引けましたが、年明けに面倒を見てもらえる事になり感謝と安堵感で仕事などどうでもいい気分になりました。ウソです。

 


という事で抜き差しならぬエンジンを物置に仕舞い込み、「お告げなど聞くものではないな。忙しくてどうかしていた。魔が差したのだな。」と反省しました。そして、いざという時に優しかったバイク屋さんに感謝しつつ、地面に転がったままのバーナーをつま先で軽く蹴り上げました。

 

もう二度とBBQ以外でバーナーを使うまい。

 

年越し。その5に続く。



モペッドをカスタムするぞ。その3 クランクベアリング編

さて、始まってしまったモペッドカスタム計画。今回はプジョー・ヴォーグのクランクシャフトにベアリングを入れてみました。

なるべく自分でやってみよう、という事になりまして経験者に聞いたり、ネットで調べたり、海外の動画を見てみたりしているうちに脳が活性化してきてポジティブシンキング野郎に変身したところで準備は整いました。

これから行う事は真似をしてはいけない事だという前提でお願いしますね。

オススメされたクランクセットにベアリング。海外の103乗り達はケースにベアリングを入れるのではなく、クランクシャフトに手荒にぶち込んでいました。真似します。
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レンガを2つ並べてタオルを敷き、レンガの隙間にクランクシャフトを挟みます。ベアリングに水をスプレーしてバーナーで熱して膨張させます。水が蒸発し出したのを合図にクランクシャフトにベアリングを入れて、四角いアルミ材を当てがって、更に上に丸太を当てがって、金槌でパコンッ!と叩けばスコンッ!と気持ち良く入る予定です。
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入りました。失敗するのを期待していた皆さん残念でした。
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反対側も無事に入りました。簡単、ですな。
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次回は皆さん期待して下さい。やらかします。

その4へ続く。

モペッドをカスタムするぞ。その2 エンジンパーツ購入編

モペッドカスタム計画その2。今回はパーツを買ったので紹介です。

 

 

とりあえずカスタムするぞ、と言っても情報が少な過ぎます。モペッドでもイタリアのチャオ、オランダのトモスは街でも見かけることはあります。それでも年に数回ある程度です。フランスのプジョー・ヴォーグは名古屋では見かけた事が有りません。

 

お世話になっているバイク屋さんに相談してみましたが、モペッドの扱いはしていないので良く解らないとの事で自分で情報を探す事にしました。

 

ネットで検索しても日本語ではほとんどカスタム事例の記事が無く、海外ではフランスなどのヨーロッパが多くて何が書いてあるのかさっぱりです。

そんな中、アメリカにモペッドの専門ショップが有る事を見つけました。英語ならGoogle翻訳を駆使すれば何とかなると思い連絡を取ってみました。

まずは自分のモペッドが「プジョー・ヴォーグである」、「バリエーター無しのモデルである」事を告げたうえで、「70㏄にボアアップしたい」、「バリエーターを付けたい」、「遅いので速くしたい」事を伝えてパーツ選びをお願いしました。

 

そこで提案された「マロッシ製70㏄シリンダー&ピストンキット」。
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「マロッシ製エンジンケースキット」。ガスケット、リードバルブ、インマニ含む。
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「ドップラー製クランクセット」。クランクベアリングとオイルシールも。
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一度にはまとめて買えないので、今回はクーポンコードが発行されるセール時期を狙ってエンジンパーツを購入しました。

 

 

さて、これがスタート地点です。この先が天国なのか地獄なのか…。

 

その3へ続きます。

モペッドをカスタムするぞ。その1 計画編

 僕の愛車プジョー ヴォーグ。本国フランスではPeugeot 103 Vogueという名で呼ばれています。

ペダルを漕いでエンジンをスタートさせます。キックの代わりみたいなものです。

皆さん「モペット」とか呼んだりしてますが、正確には「モーターとペダル」で「モペッド」です。たぶんスズキが「スズモペット」を発売したのがモペットが定着した理由なのかしらん?知らんけど。
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ハゼ釣りに行った時ののどかな写真。

 

最近ではガソリン漏れが激しくなったり、メーターが回らなくなったり回ったり、フロントフェンダーが割れたり、ワイヤー類が伸びきったりと劣化が目立ち始めました。

「いつかやらなくては…。」と思いつつ、見て見ぬふりをしていましたが、去年10月くらいから重い腰を上げて整備することにしました。
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割れたフロントフェンダーを外して、状態が判るようにフロントフォークカバー、サイドカバーも外しました。

 

エンジンはフレームにボルト1本でぶら下がっています。エンジン右側にコイル、左側にクラッチとベルトプーリー。その後ろにペダルシャフト側のベルトプーリー、さらにその裏側ギアとリアクラウンスプロケットでチェーンによって後輪を駆動します。反対側には自転車モード用にチェーンが張られています。
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それにしても可愛らしいマフラーですね。子供のチンチンみたいですね。ね?

 

元々が自転車にエンジンを載せた物なので本国ではミラーもウインカーも必要ありませんが、日本では原動機付自転車として登録されるのでミラーもウインカーもヘルメットも必要です。ペダルも付いているので人力で漕げない事もないですが、重くてとても使い物になりません。当然ナンバーも付いているので自転車モードとは言え、ヘルメットを着用して車道走行が義務付けられているみたいです。メリット無しですね。

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もう錆だらけです。

 

エンジンとフレームの間に突っ張り棒のようにバネがはまっています。スイングするエンジンを前に戻す役割があります。自分のヴォーグは国内仕様ではなく本国仕様の低グレードの物なので、変速機構として働くバリエーターというパーツが付いていませんが、バリエーターでベルトを引っ張ってギア比を変えるような役割をしています。ベルトが引っ張られるとぶら下がったエンジンが後ろ側に引っ張られる、という何とも摩訶不思議な機構です。
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 埃と混合ガソリン、その他モロモロによってコテコテになったスプリング。しかも、外れかかっているのか?

 

とりあえずは現状はこんな感じですが、思い切ってエンジン載せ替えて50㏄から70㏄にボアアップして、キャブとパイプも交換して、バリエーターを追加して生まれ変わらせる計画です。

 

その2に続きます。

水牛の角で西洋剃刀のスケールを作りました。その1

古いイギリスのストレートレザーのボロい物を買うと、スケールが割れていたりするので水牛の角で作ることにしました。

この類の物は海外のシェービング屋さんが充実しているので輸入しました。
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さて、届いてみると反り返っていました。水に浸けてから砥石を重しにして反りを直しました。
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ちょうどレストア中の7/8インチのストレートレザーがあったのでプラ板で型をとりました。この型を角に貼って、再度型取りして鋸などを使って切り抜きます。
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左右を両面テープで貼り合わせて、バイスを使って反りを直します。その後、外周を削って揃え、厚みを削っていきます。
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模様がいい感じにアクセントになりました。削りたては白くなっていますが、耐水ペーパーで仕上げていくと、どんどん艶が出てきます。
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スペーサーも水牛角の端材から削り出します。この厚みによって剃刀本体の収まり具合を調整します。あまり厚みがあると深く剃刀が入り過ぎて、スケールの反対側から刃が「こんにちは」する事もあるので調整します。
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とりあえず、ここまで。鹿角に比べると加工しやすいので楽ちんです。

その2に続きます。

鹿の角で西洋剃刀のスケールを作りました。

鹿の角を貰って来てストレートレザーのスケールを作ってみる事にしました。

当たり前ですが工作用にちょうど良く真っすぐになっている事はなく、この曲がりが後に問題になります。
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だいたいの長さを鋸で切って、電動ハンドツールの鋸を使って2つに割りました。もう、この時点でギブアップしそうな気分です。思っていたよりも硬く、割ってみると髄の部分が現れました。
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それっぽい形に電動工具を使って削りました。一度水に浸けて柔らかくしてからバイスで挟んで、なるべく反りを修正しようと試みます。
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挟んだ角を良く見ると当然ですが左右で厚みが違います。外面を削って、更に内面の髄を削って形を左右均等にしなくてはいけません。
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その結果、片面は「焼きちくわ」。
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もう片面は「生ちくわ」となりました。
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実際に鹿の角を削ってみると凄く加工がしにくい。削るには硬く、場所によって硬さが違い、曲がっていて、中に髄があるので削るのにも限界があります。そして、結果として「焼き」と「生」が出来上がりました。

もう少し、想像力があれば切り出す場所を慎重に選ぶ事が出来たのでしょうが、正直2度とやりたくありません。

 

さて、鹿の角の色が付いた部分、ここでは「焼き」の部分と表現しますが、アレって洗うと薄くなっていくって知ってました?ゴシゴシ擦ると角が白くなっていくので汚れているんですね。風呂とか入ってないですもんね。

あまりにも色が薄くなって味気ないので仕事で使うヘナで染めてみました。「焼き」が更に濃くなって美味しそうです。焼きちくわの細い部分が黒いのは、削ったら髄が出てきてしまいました。コゲちくわです。
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角って爪と同じで濡れると水分を含みます。最後に透明塗料で防水コーティングして仕上げました。

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鹿角スケールが似合いそうなストレートレザーがあれば、ピンを打って合わせてみようかと思います。

 

疲れました。

西洋剃刀のレストアをしました。その2

さて、170年ほど前のシェフィールド産ストレートレザー「John Marsh」。

刃を傷つけないようにテープを貼って、大まかに耐水紙やすりで錆を落としてみました。やはり、深い錆のスポットがブレードに点在しています。個人的にはこの状態の方がピカピカよりは好きなのですが、反対側がグラインダーでピカピカに仕上げられているのである程度合わせないといけません。
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アルミナ、ダイヤモンドペースト、スコッチブライト、耐水紙やすりを使ってひたすら磨いていきます。半泣きです。
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そもそもが刃物にするような鋼材。手で削るには硬すぎてコレが限界。
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裏側。グラインダー、恐るべし。
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ドレメルのハンドツールを使って慎重に表面を均しました。回転砥石、スコッチブライトを使って境界線をボカシていきます。
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最終的に耐水紙やすりで仕上げてなんとかコレ。途中から「こちらを綺麗にするよりも反対側を荒らした方が速いのでないか。」とさえ考える程にタフな作業でした。
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それなりに仕上がりましたが、電動工具を使いこなせないと苦労しますね。でも、せっかく歴史のあるものですから慎重に作業したいし…。

綺麗にはなりましたが綺麗すぎると何だか寂しい感じもしますね。今後はこの剃刀に合うスケールを作りたいと思います。